beefkosogod’s blog

ニコニコ動画について思っていることを書きます

ニコニコの利用状況データ2022の、年代別シェアの相違について

これはニコニコの利用状況データの推移をまとめた2022のおまけ記事です。
ておりあさんから「(ドワンゴ発表版の)ユーザーに占める10代の割合4.5%と(総務省発表版の)10代の利用率19.1%を単純に比較している部分があり、おかしい」というご指摘をいただいたので「どんなもんだべなぁ」とさらにグラフを作ってみました。

年代別シェアのデータ元が2種類ある

ドワンゴ発表版と総務省発表版の2種類があります。
ドワンゴ発表版:ニコニコユーザーの中での、各世代の内訳(数値を全部足すと100%)
総務省発表版:日本国民の中での、各世代ごとのニコニコ動画の利用状況。訪問留置調査。
総務省発表版のデータは、総務省の要請を受けた調査員が、各御家庭を一件一件まわって紙に印刷されたアンケート用紙に回答してもらう方式なので、総務省ドワンゴ側のデータ提供は一切受けてないものと思われます。

利用者の数に換算して比較する

"なんとかかんとかの割合"じゃなく、利用者数として換算しました。
これでわかりやすくなると思います。
2021年10月付近では、
ドワンゴ発表版の10代利用者数は466万(有効会員の中の割合が5.3%)で、総務省発表版の10代利用者数は209万(10代人口の中の、10代ニコニコユーザーの割合が19.1%)になります。
(前文の「10代の割合4.5%~」は集計タイミングが他とずれてるので2021年10月付近のときの値に合わせました。)

2021年10月付近のニコニコユーザー数

各世代のニコニコユーザー数を比較する

ドワンゴ版・総務省版双方ともに利用者数でグラフ比較します。

ドワンゴ版各世代のニコニコユーザー数

各世代のニコニコユーザー数(ドワンゴ版)

総務省版各世代のニコニコユーザー数

各世代のニコニコユーザー数(ドワンゴ版)

ドワンゴ版・総務省版各世代のニコニコユーザー数比較

ドワンゴ版・総務省版各世代のニコニコユーザー数比較

ドワンゴ発表版では、20代のニコニコユーザーが2800万人付近までいるのに対し、総務省発表版の20代ユーザーは400万人付近にいることがわかります。「ぜんぜんちげーじゃん!どっちが正しいんだよ」と突っ込みが聞こえてきそうなので、"各世代人口に対するニコニコユーザーの割合に関するグラフ"を図示したいと思います。

各世代人口に対するニコニコユーザーの割合を比較

その前に、日本の各世代の人口推移がこちらです。

日本の各世代の人口

総務省発表のデータでは、2021年時点で、10代人口1094万人に対して、10代ニコニコユーザーは19.1%の209万人になっています。このように、各世代人口に対して各世代ニコニコユーザーは何パーセントか、ということを図示します。
つまりニコニコの利用状況データの推移をまとめた2022本文の、総務省版"各世代のニコニコ動画の利用状況"グラフはそのままで、ドワンゴ版のデータを総務省版の表示形式に合わせて図示するということになります。その結果が次図になります。

ドワンゴ版各世代人口に対するニコニコユーザーの割合

ドワンゴ版各世代人口に対するニコニコユーザーの割合

20代と30代の、世代人口に対するニコニコユーザーの割合が100%を超えています

総務省版各世代人口に対するニコニコユーザーの割合

ニコニコの利用状況データの推移をまとめた2022本文の、総務省版"各世代のニコニコ動画の利用状況"グラフと同じです。

総務省発表版各世代人口に対するニコニコユーザーの割合

ドワンゴ版・総務省版各世代人口に対するニコニコユーザーの割合

ドワンゴ版・総務省版各世代のニコニコユーザーの割合比較

繰り返しますが、ドワンゴ版の20代と30代の、世代人口に対するニコニコユーザーの割合が100%を超えています。あーもうメチャクチャだよ。まぁ、前回の記事の時点でわかってました。どうあれ有効会員数では現在のニコニコの実体を推しはかることはできないように思われます。

ドワンゴ版がどうしてこんなことに?

いくつか原因が考えられます。
複垢が多い
・海外からの登録アカウントが多い
・生年月日を申告していないユーザーが多すぎる
完全に個人的な印象ですが、複垢が多いんだろうな~と思います。スマホアプリで、ゲストログイン・ログアウトを繰り返すと都度アカウントが生成されるため、簡単に複垢が生成可能です(有効会員数にカウントされるかどうかは不明)。
海外垢が多いという仮説ですが、個人的にはなんともわかりません。10年前は海外からはニコ動自体見れなかったのですが、現在はアニメのみ海外から見れないようです。VPNを通せば見れます。海外のオタクは行動力あるオタクも多いと思うのでもしかしたら結構な有効会員数増加に寄与してるかもしれません(いやーそんなことないと思うけど)。
生年月日については、生年月日を申告しているユーザーが少なすぎるため、統計データの結果数値がいびつな割合になっている、ということが考えられるかと思います。

まとめ

日本国内のニコニコユーザー数については、ドワンゴ発表版より総務省発表版のほうがどちらかというと信用に足ると思われます。ニコニコ動画の盛り上がりは、DAU(デイリーアクティブユーザー)やMAU(マンスリーアクティブユーザー)、また年毎の総再生数などで推し量れるため、特に有効会員数から実際のニコニコユーザー数や、ニコニコ動画の盛り上がりを読み解くには値しないと思われます。

おまけ ニコニコ動画youtubeの10代シェア

Oh…ようつべ、すげーな

ニコニコ動画youtubeの10代シェア(総務省発表版)